シリーズでお届けしている「Webマーケティングでやることはたった3つ」。今回は、その中のひとつ「集客」についてお話しします。
集客とは「知らない人とつながること」
「集客」とは読んで字のごとく、“お客さんを集めること”を意味します。このフェーズでは、まだあなたのことを知らない見込み客と、最初の接点をつくることが目的です。つまり、「誰か」にあなたのビジネスや商品、サービスの存在を認識してもらう、という非常に大切な段階なのです。
SNSやブログをがんばっても成果が出ない理由
おそらく、多くの方がSNSでの投稿やブログの更新を一生懸命がんばっていると思います。その目的は、まだ知られていない自分のビジネスを世の中に知ってもらい、関心を持ってくれる人を増やすためでしょう。もちろん、それ自体はとても素晴らしいことですし、意味のある取り組みです。
しかし、実際のところ、その投稿からどれくらいの人があなたのサイトを訪れ、問い合わせや購入といった行動に至っているでしょうか?
SNSやブログでは「いいね」の数やフォロワー数に目が行きがちですが、本当に大事なのは、そこからどれだけ実際の行動につながったかということです。たとえば「いいね」が100件ついても、実際にページに訪れてくれたのが数人だったり、ましてや購入や問い合わせに至る人がいなければ、ビジネス的な成果としてはあまり意味がありません。
なぜSNS投稿は見られないのか?
なぜこうしたギャップが生まれるのでしょうか?理由はシンプルで、投稿自体があまり見られていないからです。たとえば、Facebookでフォロワーが1,000人いたとしても、その投稿を実際に目にするのはせいぜい20〜30人程度。アルゴリズムの仕様により、フォロワー全員に届くことはまずありません。そして、その投稿がたとえ「いいね」や「シェア」で多少拡散されたとしても、実際に届く人数は200〜300人が限界です。
集客は「割合」で考える
ここで重要なのは、Webマーケティングの基本的な考え方として、すべてを「割合」で捉えるということです。私はよく「1%」を基準として考えます。たとえば300人に投稿が届いたとしても、その中でリンクをクリックしてくれる人は1%、つまり3人です。そして、その3人のうちの1%が問い合わせや購入などの行動を起こすと仮定すると、結果は0.03人、つまり「ゼロ人」です。
もちろん、商品の魅力やページの完成度、発信者のブランド力などによってこの割合は前後しますが、現実的に考えて「100%が購入する」なんてことはあり得ません。だからこそ、「見てもらう数」をいかに増やすかが、集客フェーズで最も重要なテーマなのです。
効率よく集客したいならWeb広告を使おう
では、どうすればもっと多くの人に投稿や情報を見てもらえるのでしょうか?その答えが「Web広告」の活用です。
「広告」と聞くと、多くの人が「お金がかかる」「難しそう」といったイメージを持つかもしれません。しかし、実際にはWeb広告は非常にハードルが低く、1日数百円からでもスタートできます。たとえば1日500円、1,000円程度の予算から始められ、設定もそこまで難しくありません。今では多くの広告プラットフォームが自動で最適化してくれる機能を持っており、初心者でも手軽に始められる環境が整っています。
ただし、1日数百円の広告では、やはり表示回数が少なく、効果を実感するまでに時間がかかる可能性があります。そこで私が推奨するのは、1日1,000円以上の予算を確保し、最低でも1ヶ月間は継続して出稿することです。月に換算すると3万円程度の投資になりますが、その投資に見合うリターンが期待できます。
実例:Web広告で4倍以上の見込み客を獲得
たとえば、ある私のクライアントでは、Meta広告(FacebookやInstagram)に1日1,500円を投じて、1日あたり平均40人、多いときには80人以上をランディングページに誘導できています。月間では1,200人以上の見込み客がページを訪れることになります。
これは、広告を出していないときの1日平均10人、月間300人程度のアクセスと比較すると、4倍以上の見込み客増加という結果になります。これが「Web広告の威力」です。
SNSやブログには「育成」という役割がある
もちろん、SNSやブログがまったく意味がないという話ではありません。それらには、あなたの考えや価値観、ブランドの世界観を発信し、信頼や共感を得るという大切な役割があります。いわば、関係性を深める「育成フェーズ」において非常に有効な手段です。
ただ、「発信はしているけど、全然集客に結びつかない」「何を投稿すればいいのかわからなくなってきた」という状態であれば、広告という選択肢を加えることで、一気に成果が出やすくなります。
広告で「変な人が来る」?
一部の方は、「広告を出すと変な人が来る」というイメージを持っているみたいですね。しかし、実際にはSNSやブログにも変な人は来ます。ただ、広告よりも露出が少ないので変な人が来る確率が低いと言うだけです。前述の1%で計算すると納得すると思います。
また、広告から「変な人」が来るとすれば、それは広告の見せ方や、誘導先であるページの内容に問題がある可能性が高いです。つまり、ターゲットに合った内容にすれば、来てほしくない層を避けることもできるのです。
集客の本質を見失わないために
集客の本質は、「興味を持ってくれる可能性のある人を、効率よくあなたのページへ誘導すること」です。そして、その数を一定以上に保ち、なおかつ精度の高い見込み客を集めるために、Web広告は非常に強力なツールとなります。
これからの時代、SNSやブログでの発信だけで集客を安定させるのは難しくなっていくと考えられます。だからこそ、広告を活用して接点の数を増やし、効率的に成果につなげていくことが求められています。
まずは少額から広告を試してみよう
「まだ広告はちょっと不安…」という方も、まずは少額から試してみることをおすすめします。意外なほど反応がよく、「もっと早くやればよかった」と感じる方も少なくありません。
Web広告は、ビジネスを加速させる最も手軽で、効果的な手段のひとつです。あなたのビジネスにもっと多くの人が出会えるよう、ぜひ一歩踏み出してみてください。