ある整骨院が大成功した理由

「お客さんをもっと増やしたい!」そう考えたとき、できるだけ多くの人に知ってもらおうとしませんか?

でも、その考え方が集客を難しくしている原因かもしれません。

今回は、ある整骨院の成功事例から、中小企業や個人事業主に大切な「絞る」という考え方を紹介します。

お客さんが集まらなかった整骨院

ある地方の整骨院は、肩、腰、肘などさまざまな痛みに対応できると伝えていましたが、売上が伸び悩んでいました。

そこでLP制作会社が先生の経歴や施術実績、仕事への思いを調べたところ、野球への情熱が非常に強く、先生自身も野球でのケガからいろいろ工夫して直したという経験もあって、施術経験も豊富だと分かったんです。

「だったら、野球に絞ってみたらどうだろう?」

お客さんは何を検索しているのか?

制作会社は「野球 肘」「野球 肩」などの検索キーワードを調査しました。

すると「野球 肘 病院」「野球 肩 病院」のように、病院を探す検索が見つかった一方、整骨院や整体という言葉は比較的少なかったそうです。

つまり、整骨院という選択肢が最初から頭に浮かばない人もいるんですね。

なんと、野球少年のお母さんに絞った!

そこでターゲットを「野球をしている子どもがいて、その子の肘や肩の痛みに悩むお母さん」にまで絞ったんです。

すごいと思いませんか?

あなたが整骨院の経営者だったら「そんなに絞ったら、お客さんが減るんじゃないの?」と思いますよね。

でも、ターゲットを絞るほどメッセージは具体的になります。

「肩や肘の痛みでお困りの方へ」と「野球を頑張っているお子さんが、何度も肘や肩を痛めて悩んでいませんか?」では、後者の方がそのお母さんには響きそうですよね。

「そうそう、うちの子もそうなのよ!」と感じてもらえるわけです。

LPの内容も徹底的に絞った

LPでは、病院に行って一度は良くなってもまた痛くなる、大好きな野球を続けさせたいけど無理をさせていいのか分からない、そんな悩みに寄り添って、野球を続けながら身体をケアする考え方も打ち出されていました。

(もちろん実際に投球を続けてよいかは症状などに寄るとは思いますが)

重要なのは、単に「痛みを改善したい」ではなく「子どもに大好きな野球を続けさせてあげたい」という思いに焦点を当てた点だと思います。

その結果…

そのLPを公開した結果、整骨院は人気になり、県外からもわざわざ施術を受けに来る人が増えたそうです。

立地も決して良い場所ではなかったそうです。

それでも遠くから来てもらえる。

「どんな痛みにも対応します」という整骨院はたくさんありますが、「野球で肘や肩を痛めた子どもたちのための専門的なケア」と言われると、野球少年のお母さんは相談してみたくなりますよね。

もちろん、この事例だけで絞れば必ず成功するとまでは言えません。

でも、何でもできると伝えるより、強みを具体的に伝える方が選ばれる理由を作りやすいんです。

絞るのは、来るお客さんではなくメッセージ

ここで勘違いしてほしくないのは、ターゲットを絞るからといって、ほかのお客さんを断る必要はないということです。

野球をしていない人が来ても、対応できる範囲で施術すればいい。

絞るのは、広告や情報発信で届けるメッセージです。

むしろ野球に関する専門性が伝われば、「私の肩も相談できるんじゃないかな?」と考える人も出てくるかもしれません。

もちろん、ターゲットを絞ってバンバンお客さんが来てくれるようになれば、業務効率を考えてターゲットのお客さん以外は断るという選択もあると思います。

いずれにしても、個人・中小企業など、大きな資本を持っていないビジネスでは『選択と集中』がとても重要だということですね。

「犬を飼っている方へ」では弱い?

別の例を思い出しました!

例えばドッグフードを販売しているとします。

「ワンちゃんを飼っている方へ」と「トイプードルを飼っている方へ」。

トイプードルを飼っている人なら、後者の方が気になりませんか?

チワワも柴犬もセントバーナードも犬です。セントバーナードって久しぶりに言ったな(笑)。

でも「犬」だと対象が広くてぼやけるんですね。

さらに「食が細いトイプードルの飼い主さんへ」とすれば、もっと具体的になります。

ただし、絞れば絞るほどお客さんは少なくなるので、対象となる人が十分にいるか、本当に求められている商品かを調べることも大切ですね。

中小企業こそ「誰に伝えるか」を考えよう

今の世の中、SNSもYouTubeも検索結果も広告だらけですよね。

そんな中で、ありきたりなことを言っても見てもらえません。

特に中小企業や個人事業主は大企業ほど広告費を使えないので、「絞る」ことが大切です。

「ホームページを制作します」より「開業したばかりの女性起業家のためのホームページ制作」。

「経営コンサルティングをします」より「従業員5人以下の会社のための売上改善サポート」。

こうすると誰のためのサービスなのかが伝わりやすくなります。

あなたの商品は、誰に一番喜ばれますか?

今回の整骨院で大切だったのは、先生自身の野球への情熱です。

検索されているから選んだだけではなく、その分野で経験が豊富で、強い思いを持っていたんですね。

特に個人事業主の場合、経営者自身の経験や思いは大きな強みになることがあります。

なぜその仕事を始めたのか。これまで誰を助けてきたのか。これから誰を一番助けたいのか。

そこに、他社にはない強み、いわゆるUSPが隠れているかもしれません。

「自分の商品やサービスは、誰に一番喜んでもらえるのか?」

まずはそこを考えて、その人に向けたSNS投稿や広告、ホームページのキャッチコピーを作ってみてください。

まとめ:広く伝えるより、深く刺さるメッセージを

お客さんを増やしたいと思うと、ついつい対象を広げたくなります。

でも広げすぎると、メッセージがぼやけて、誰にも強く響かなくなってしまいます。

今回の整骨院は、野球少年の肘や肩の痛みに悩むお母さんに絞ったLPを作り、遠方からもお客さんが訪れるようになったそうです。

大切なのは、たくさんの人に何となく伝えることではなく、本当に必要としている人にしっかり届くメッセージを作ること。

今発信しているSNSや広告、ホームページを見直してみてください。

「これは、いったい誰に向けて書いているんだろう?」

そう考えると改善点が見つかるかもしれませんよ。

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