
「病気を寄せ付けず、体重を落とし、最高の気分を味わい、若々しく見えるようになります。もちろん長生きもできますよ。」
こんな広告があったら、何の商品だと思いますか?
健康食品?
サプリメント?
ダイエット商品?
たぶん、そんな商品を想像しますよね。
ところが、これ。
売っているのは「ミキサー」なんです。
面白いですよね。
今回は、私がセールスライティングの講座を聞いていて「これは使えるな」と思った広告の事例を紹介したいと思います。
ミキサーを売っているのに、ミキサーの話をしない
この広告では、冒頭からミキサーの性能を説明するわけではありません。
「パワフルなモーターを搭載!」
「野菜を細かく粉砕!」
「お手入れも簡単!」
みたいなことを言わないんですね。
その代わりに、
「病気を寄せ付けず」
「体重を落とし」
「最高の気分を味わい」
「若々しく見える」
「長生きできる」
という話から始まります。
ミキサーの広告とは思えませんよね?
でも、この広告はかなり売れたそうです。
なぜ、ミキサーの話をしていないのにミキサーが売れるのでしょうか?
お客さんが欲しいのは「ミキサー」ではない
ここがマーケティングでは非常に重要なところだと思います。
そもそも、お客さんは本当に「ミキサー」が欲しいのでしょうか?
もちろん、商品として購入するのはミキサーです。
でも、その先を考えてみてください。
ミキサーを使って野菜や果物からジュースを作る。
では、なぜ野菜ジュースを作るのでしょうか?
健康のためですよね。
つまり、
ミキサー → 野菜ジュース → 健康
というつながりがあります。
ところが普通に広告を作ると、どうしても「ミキサー」のところからスタートしてしまいます。
「このミキサーはこんなに高性能です」
「こんな機能があります」
「こんなに細かく砕けます」
「今なら○%OFFです」
と。
でも、健康に関心がある人が普段から「新しいミキサーが欲しい!」と思っているとは限りません。
むしろ、
「最近ちょっと体重が気になるな」
「もっと健康的な生活をしたいな」
「野菜不足かもしれない」
「いつまでも若々しくいたいな」
と考えている可能性の方が高いですよね。
だから、この広告では「ミキサー」ではなく、その先にある健康という欲求から話を始めたわけです。
商品ではなく「解決したい問題」から考える
これはLPや広告を作るときにも、そのまま応用できる考え方です。
私たちは自分の商品を売ろうとすると、どうしても商品そのものについて話したくなります。
でも、お客さんが興味を持っているのは商品そのものではありません。
自分の悩みや問題をどうやったら解決できるのか?
こっちなんですよね。
例えば今回のミキサーなら、
「高性能ミキサーがあります!」
ではなく、
「健康になりたいですか?」
というところから入る。
そこで、
健康のためには野菜をしっかり摂りましょう。
↓
そのためには野菜ジュースという方法があります。
↓
野菜ジュースを手軽に作るにはミキサーが必要です。
↓
だったら、このミキサーがおすすめです。
という流れを作る。
こうすると、最後に商品が登場したときにも、
「なんで急にミキサー?」
とはなりません。
「ああ、なるほど。それならこれがあるといいな」
となるわけです。
この流れが非常にうまいんですよね。
いきなり商品を売るから「売り込み」に見える
広告やLPで反応が悪いと、
「もっと商品の魅力を伝えなければ!」
と思ってしまいがちです。
だから、さらに機能を追加したり、メリットを増やしたり、価格を強調したりする。
でも、もしかすると問題はそこではないかもしれません。
商品から話を始めていること自体が問題なのかもしれない。
例えば、ホームページ制作を売る場合でも同じです。
「ホームページを作りませんか?」
ではなく、
「問い合わせが来ない」
「紹介だけに頼っている」
「営業し続けないと売上が止まってしまう」
といった、お客さんが実際に抱えている問題から話を始めることができます。
LP制作でも、
「売れるLPを作ります」
ではなく、
「広告を出しているのに問い合わせにつながらない」
という問題から始めてもいいですよね。
商品を一度横に置いて、
「この商品を買う人は、本当は何を解決したいんだろう?」
と考えてみる。
ここからキャッチコピーを作ってみると、かなり変わってくると思います。
商品から一段、二段と離れて考えてみる
今回のミキサーの事例で特に面白いと思ったのは、商品とキャッチコピーがかなり離れていることです。
ミキサー
↓
野菜ジュース
↓
野菜を摂る
↓
健康になる
↓
若々しく元気に長生きする
ここまで広げているんですね。
そして、一番上にある大きな欲求を広告の入口に持ってきている。
これ、いろいろな商品やサービスで応用できると思います。
自分の商品について、
「これを買った結果、お客さんは何を得られるのか?」
と考える。
答えが出たら、さらに、
「それによって、最終的にどうなりたいのか?」
と考えてみる。
これを何回か繰り返していくと、単なる商品説明とはまったく違うキャッチコピーが見えてくるかもしれません。
「何を売るか」ではなく「何を実現するか」
私自身、この話を聞いて、
「これはクライアントさんの広告でも使えそうだな」
と思いました。
広告を作るとき、どうしても商品の特徴やメリットから考えがちなんですよね。
でも、その前に考えるべきなのは、
その商品によって、お客さんの何が変わるのか?
ということ。
ミキサーを売るなら、ミキサーを売らない。
健康的な生活を提案する。
LP制作を売るなら、LPを売らない。
問い合わせや売上が増える仕組みを提案する。
ホームページを売るなら、ホームページを売らない。
営業や集客の問題を解決する方法を提案する。
そう考えていくと、広告の切り口はかなり増えてくると思います。
あなたの商品なら、何を入口にしますか?
ぜひ一度、自分の商品やサービスでも考えてみてください。
まず商品名を書きます。
そこから、
「なぜ、お客さんはこれを買うのか?」
「それによって何を解決したいのか?」
「解決した結果、どうなりたいのか?」
と、一段ずつ掘り下げてみる。
そして最後に出てきた欲求や悩みから、広告のキャッチコピーを考えてみてください。
商品そのものから考えるよりも、かなり違った言葉が出てくると思います。
ミキサーを売るのに、「ミキサー」と言わない。
今回の事例は、広告やLPのキャッチコピーを考えるうえで、とても参考になる考え方だと思います。
私も実際の案件で試してみたいと思います。
皆さんもぜひ、自分の商品で応用してみてください。

